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shomotsubugyoの担当記事

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2012-01-16

森 洋介 2011/07/28 20:01

20:19

 パンフレットと言っても政治文書(西歐初期近代)や商品カタログではなく、一般讀者向けに市販された出版物としてあったのが興味そそるところです。同じ時代、「十錢本」ならぬ十錢雜誌・十五錢雜誌と呼ばれたジャンルがあったことは、拙論「『文藝春秋』附録 『文壇ユウモア』解題及び細目――雜文・ゴシップの系譜學のために――」で少し取り上げました〈http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Library/1959/GS/humor01.pdf〉。その時に觸れられなかった文獻として、水上淡三「流行十錢雜誌展望」(『書物展望』一九三三年十月號、筆者は匿名か)もあります。恐らく一九三〇年代のパンフレット出版は、書籍と雜誌の合間の形態や驛賣りの多かったことから察するに、戰後のやうな週刊誌がまだ無かった時代にあって類似の需要を滿たしてゐたものかと愚考します。また敗戰直後の紙不足の中に現はれた〈日本叢書〉(生活社)なども、廣義のパンフレット出版に含めて捉へることができるかもしれません。

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