Hatena::Groupshoshigaku

集中

集中

collocationの圖書館學における譯語。「並置」とも(日本図書館学会用語辞典編集委員会編『図書館情報学用語辞典』丸善、1997.9)。com+location、即ち、一緒(一所)に位置すること、が原義。

Cf. 書物蔵「図書館目録って何のためにあるの?」http://d.hatena.ne.jp/shomotsubugyo/20090418/p1

 「集中機能」乃至「コロケーション機能」は識別機能乃至ファインディング・リスト機能と對立する文脈に置かれ(e.g. 宮田洋輔「日本の図書館目録における書誌的家系 : J-BISCにおける調査と先行研究との比較分析」『Library and information science』61、2009)、これを以てIFLAパリ原則第2章「目録の機能」を説明する論者もあるが(e.g. 渡邊隆弘「典拠コントロールの現状と将来」『情報の科学と技術』60卷9號、2010.9)、原文“Statement of principles adopted at the International Conference on Cataloguing Principles(Paris, 1961)自體にcollocationの語が使はれてゐたわけではなく、その後繼である「国際目録原則覚書(Statement of International Cataloguing Principles)」6.1.1(2009)に現れるもそこでは「識別 identify」と對比する形にはなってゐない。そもそもカッターの『辭書體目録規則』(1876)に目録の目的(objects)が三通りに分けて述べられてをり、後代これを概念化して論じる中で特にその二番目の目的(與件に合致する所藏資料を示すこと)に注目して「集中」といふ術語が用ゐられたらしい。 

 内容としては、同一著作の諸版、同一著者の諸著作、特定主題の圖書を對象とすることが多い。つまりタイトル、著者名、件名を標目(アクセス・ポイント)として集中される。うち件名による集中を例にして、前掲『図書館情報学用語辞典』は「分散関連事項 distributed relatives」を説明してゐる。即ち排列といふ形式上の問題として見れば、集中の對照項は「分散」であると見做せよう。

 なほ、「集中目録作業」(centralized cataloging)は別事に屬す。