Hatena::Groupshoshigaku

初出

初出

字義通り、最初に現はれること、また現はれたそのもの自體であり、「大和魂といふ言葉は文獻上源氏物語に初出する」の如く字句についても使ふが、近代書誌學の用語としては專ら或る著作の異版履歴中で最初に發表された版について、特にその發表の時と場所とを意味し、即ち掲載された新聞・雜誌名及び刊行年月日・卷號數等の書誌事項で表はされる。但し新聞・雜誌に載せぬ書き下ろしや書籍で初めて公刊された遺稿等を廣義に初出と呼ぶこともあり、その場合初收初出になる。既發表の諸篇を集めて編んだ本には各篇末尾に初出を附記するか卷末に初出一覽を載せることが望まれる(底本を明記する如し)。一册に滿たない一篇單位(分析レベル、構成レベル)で異文を比校する場合に「初出」と言ふことが多く、大きく一册單位の書誌レベルの場合は「初版」「初刊」等と呼んで區別される。初出本文が初めてゆゑに重視されること、初版本に似る。